家賃は、各家庭の固定支出の中でも大部分を占めます。そのため、周辺の賃貸物件が似たような条件ならば少しでも安く住みたいと考えるかと思います。この記事では、入居前と入居後における家賃の値下げ交渉の可否や、値下げ交渉を成功に導くコツや交渉に適したタイミング、交渉時の注意点などについて詳しく解説します。
そもそも値下げ交渉ってできるの?
はじめに、そもそも値下げ交渉はできるかという疑問に対する回答と、値下げ交渉を成功させるコツや値下げ交渉する際の注意点について解説します。
値下げ交渉は可能
家賃の値下げ交渉をするのは、入居前でも入居後でも問題ありません。しかし、値下げを交渉すれば希望が通るかというと、さまざまな条件によって異なります。
場合によっては断られることもありますが、入居後に住みづらくなるようなことはありません。なぜなら、一般的に賃貸物件の管理は管理会社に委託しているため、値下げ交渉に失敗したことで管理人との関係が悪くなることはないからです。
また、管理会社に対しても、礼儀正しく交渉すれば悪い印象を持たれずに済みます。
値下げ交渉を成功させるコツ
値下げ交渉を成功させるには、交渉する時期やタイミングに気を配り、事前にいくつかのポイントを押さえておくことが大切です。交渉に適した時期は、7月~8月または10月~11月です。なぜなら、これらの時期は不動産会社の閑散期なため、管理人側も少々の希望であれば聞き入れてくれる可能性があるからです。交渉に最適なタイミングは、内覧もしっかりとすませたうえでの申し込みするときです。
また、値下げ交渉を成功させるコツとしては、次の3つのポイントを押さえるとよいでしょう。ひとつ目は、周辺にある賃貸物件の家賃相場を把握してから交渉することです。ふたつ目は、大幅な値下げをお願いするのではなく、数千円程度など、管理人に大きな負担をかけない範囲で交渉することです。3点目は、築年数の古さや交通の便の悪さなど、値下げをしてほしい理由を明確にしてはっきりと伝えることです。
値下げ交渉をする際の注意点
値下げ交渉をする際には、注意点もあります。まず、入居者側は礼儀正しく誠実な態度でお願いすることです。管理人や管理会社に好印象を与えれば、無理のない範囲での値下げには応じてくれるかもしれません。値下げはしてもらって当たり前という横柄な態度をとるのはマイナスにしかならないでしょう。
また、値下げ金額はあくまでも管理人に負担をかけない範囲ですることが重要です。なぜなら、多くの場合、家賃は周辺にある条件の似た賃貸物件を参考にして決める賃貸事例比較法で決められており、管理人が設定している家賃はその地域の相場であることが多いからです。
そのうえ、賃貸物件の経営にはさまざまな維持費もかかります。そのため、突然1万円を超える値下げ交渉した場合などは、常識のない人だと思われ、相手にしてもらえない可能性があります。
また、値下げ交渉スムーズに入居できるように、入居の際に提出する書類は期日を守り、記入漏れや誤記入などに気をつけて準備することが大切です。
誰に値下げを交渉すればいいの?
ここからは、値下げを交渉する相手について解説します。これは、入居前と入居後で異なります。
入居前
値下げ交渉が入居前の場合は、交渉する相手は主に不動産会社です。まずは、不動産会社に値下げ金額を提案し、その後、管理人には不動産会社を通して交渉してもらうことになります。例外として管理人と直接契約を結ぶ場合には、管理人に交渉することになります。
入居後
値下げ交渉が入居後の場合は、交渉する相手は管理人、もしくは賃貸物件の管理を任されている管理会社です。理由や根拠を示しながら家賃を下げてほしいことを、管理会社に誠意を持って伝えましょう。なお、管理人と直接契約している場合には、管理人に交渉することになります。
入居後に値下げ交渉はできるのか
一般的には入居前に行われることが多い値下げ交渉ですが、入居後でも交渉は可能です。しかし、交渉の成功率を高めるには適切なタイミング選ぶことと値下げを交渉する理由を明確にしておくことが大切です。
入居後の値下げ交渉に適切なタイミングとは?
入居後に値下げをお願いしたい場合には、契約の更新時を狙うのがよいでしょう。契約更新の際は家賃の1~2か月分の更新料がかかることが多く、場合によっては入居者が引越しを検討します。管理人側としては、収入が減るよりは値下げしても継続的に住んでくれる方が助かることが多いため、値下げ交渉の成功率が上がります。
値下げを交渉する要素とは
最後に、入居後に値下げ交渉する際に利用できる要素を2つあげます。ひとつ目は、入居後、近隣に新しい建物が建ったことで日当たりが悪くなったなど、周辺環境の変化を理由したものです。ふたつ目は、長く住んで築年数が古くなったなど、入居期間の長さを理由にしたものです。理由がしっかりとわかれば、値下げに応じてくれる確率も高くなるでしょう。
まとめ
この記事では、入居前と入居後における家賃の値下げ交渉の可否や、値下げ交渉をする相手、値下げ交渉を成功させるためのコツやタイミング、交渉時の注意点などについて詳しく解説しました。家賃は月々の固定支出の中でも大きな割合を占めます。同じような条件の賃貸物件なら値下げ交渉して少しでも安く住みたいと考える人も多いと思います。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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