家賃は、各家庭の固定費の中で最も大きな割合を占めており、家計を圧迫させないためには、ライフステージの変化に応じて、適切な家賃の金額を見直すことが大切です。そこでこの記事では、収入に対する家賃の目安、家賃が予算を越えた時のデメリット、家賃の目安の計算方法や余裕を持って生活するためのポイントなどについて解説していきます。
いくらが妥当?家賃の目安について
まずは、給料に対する妥当な家賃の目安について解説していきます。
家賃は手取り収入に対して約3分の1程度に抑えるのがおすすめ
家賃は、各家庭に月々かかる固定費の中でも最も金額が大きい出費だといえます。そのため、あらかじめいくらまでなら払えるか、目安をきちんと決めておくと安心です。
給料に対する家賃の目安は、家族の合計収入、家族構成や住んでいる地域によっても異なるので一概には決められません。ただ、一般的には、各家庭の手取り収入の約3分の1程度に抑えると、家計にゆとりができるので安心だといわれています。
家族の合計収入や家族構成によって家賃の目安は異なる
先述しましたが、家賃の目安は家族の合計収入や、その時の家族構成によっても大きく異なります。
一人暮らしであれば、単純に手取り収入の約3分の1程度を家賃の目安にするとよいでしょう。夫婦共働きの場合なら、二人の収入を合算できるので多少の余裕ができます。その一方、子育て中の家庭の場合は、月々の光熱費や生活費などに加えて、養育費や教育費などプラスアルファの出費がかかることを頭に入れておく必要があります。
予算を超えるとどうなる?目安を越えた時のデメリット
ここからは、家賃が各家庭の予算を越えてしまった場合に起こりうるデメリットについて、解説していきます。
生活の質が落ちる
一つ目のデメリットは、生活の質が落ちることです。私たちが日々生活していくためには、家賃のみではなく、光熱費や通信費などのさまざまな固定費が必要です。
しかし、これらの固定費は、削減するのが比較的難しいという特徴を持ちます。そのため、家賃が予算を越えてしまった場合は、必然的に日々の食費や娯楽費などを削減せざるをえなくなるでしょう。
日々の食事や娯楽は、活気ある日常生活を送るために大切なものです。そのため、これらにお金をかけられなくなることは、生活の質が落ちることにつながってしまいます。
貯金ができなくなる
二つ目のデメリットは、貯金ができなくなることです。家賃が大きく予算オーバーすると、支給される給料のほとんどが家賃やその他の固定費、生活費となって消えてしまい、手元には残りません。貯金ができなければ、万が一、病気になった時やトラブルが発生した時、賃貸物件の更新料を払う時、急に引越ししなくてはならなくなった時など、まとまったお金が必要な時に困る可能性があります。
人づきあいが十分にできなくなる
三つ目のデメリットは、人づきあいが十分にできなくなることです。なぜなら、周囲の人と楽しくおつきあいするには、外食費や交際費など、ある程度のお金が必要だからです。
円満な人づきあいは、日々の食事や娯楽と同じように私たちの生活に活気や潤いを与えてくれるものです。無理をすればなんとか家賃が払えても、お金に余裕がないために人づきあいをセーブしなくてはならないのは悲しいことです。
家賃の目安を計算してみよう!
ここからは、実際に家賃の目安を計算する方法と、余裕を持って生活するためのポイントについて、解説していきます。
家賃の目安の計算方法
家賃の目安は、家族の手取り収入に3分の1をかけることで計算できます。例えば、一人暮らしで手取り収入が21万円の場合は約7万円まで、夫婦共働きで手取り収入が42万円の場合は約14万円までに家賃を抑えておくと安心して生活できます。
ただし、フルタイム共働きなどで家族の総収入が比較的高い家庭は、手取り収入ではなく、税金や社会保険料などが引かれる前の総支給額の3分の1程度で家賃を検討してもよいでしょう。
余裕を持って生活するためのポイント
各家庭における妥当な家賃の目安は、手取り収入の約3分の1程度とされています。しかし、生活に余裕を持たせるためには、手取り収入から目安となる家賃を引いた後に手元に残るお金も事前に計算しておくのがポイントです。
この時、目安となる家賃の中に、月々の支払いが必要な駐車場代や管理費、共益費なども含めておくと安心です。また、会社から家賃の補助や住宅手当が出してもらえる場合には、その金額を手取り収入に上乗せして計算するのもよいでしょう。
まとめ
私たちが日々生活していくためには、持ち家でないかぎりは家賃が必要です。そして、その家賃は各家庭にかかる固定費の中でも非常に大きな割合を占めています。そのため、ゆとりをもって生活するためは、一人暮らしを始める時、結婚時や出産時など、ライフステージが変化するタイミングで、家賃の目安を計算し直すことが大切です。
この記事では、各家庭の総収入に対する家賃の目安、家賃が予算を越えた時に起こりうるいくつかのデメリット、各家庭における家賃の目安の計算方法や、余裕を持って生活するためのポイントなどについて、詳しく解説しました。ぜひ、自分や家族にとって最適な家賃の目安を考える際の参考にしてみてください。
おすすめ関連記事
-
賃貸不動産関連コラム
アパートとマンションのそれぞれのメリット・注意点を徹底比較!
アパートとマンションは、どちらも賃貸物件の代表例です。しかし、それぞれの違いを詳しく知らない人は多いと思います。そこで今回は、アパートとマンションを、メリットと注意点の観点で徹底比較していきます。新しい入居先で悩んでいる
-
賃貸不動産関連コラム
1Rと1Kの違いとは?一人暮らしにおすすめの間取りも紹介
1Rと1Kの間取りは一人暮らし向きですが、それぞれ違いがあります。1Rは広々とした空間が魅力ですが、収納が足りない場合もあります。一方、1Kはコンパクトで家具の配置がしやすい半面、狭さが課題となることもあります。本記事で
-
賃貸不動産関連コラム
学生向け賃貸物件の特徴と選び方のポイント
大学生活を快適に過ごすためには、自分に合った賃貸物件選びがとても重要です。学生特有のライフスタイルや予算に合った住まいを選ぶことで、勉学や生活の質を高めることができます。今回は学生向けの賃貸物件の特徴と、後悔しない物件選
-
賃貸不動産関連コラム
おしゃれなデザイナーズマンション!メリットやデメリットを解説
デザイナーズマンションと一般のマンションは何が違うのかご存じでしょうか?デザイナーズマンションは、一般のマンションにはない一風変わったデザインや設備が特徴です。本記事では、そんなデザイナーズマンションのメリットやデメリッ
-
賃貸不動産関連コラム
テレワークに適した賃貸住宅の条件とは?
2020年のコロナウイルス流行に伴う行動の自粛以来、テレワークはすっかり働き方の1つとして定着しました。しかし、賃貸住宅でテレワークをする場合、適した条件の住宅を選ばないと後悔につながりかねません。そこで本記事では、テレ
-
賃貸不動産関連コラム
賃貸物件をお探しの方へ!意外と知らないアパートとコーポの違いを紹介
アパートとコーポ、実は違いが意外と知られていないものです。一見すると似ているようですが、何が違うのでしょうか。本記事では、アパートとコーポの違いやそのほかの呼び方など、賃貸物件の呼称に焦点をあて解説します。これから新しい

































